ベント


『Bentwood』ベントウッドとは曲木の意。
材木をスチームや湯に漬けたりしながら、柔らかくして帯鉄を巻き型に嵌める、
そうする事で繊維を途切れさせずに円弧を整形できる古典的な方法の一つ。
トーネットの椅子などで見られる加工技術であるが、設備的なことを考えると非常にハードルが高く、不良率も多く出てしまう。
しかし薄く割いた板を接着してできる積層曲げとは違い、木目が繋がることで自然な形態の表現ができることではなんとも変えがたい方法なのである。
今回も厚さ35ミリ×100ミリのナラの板を700Rで帯鉄なしで曲げていく、この厚みの板が曲がることは普通の人では中々想像できないだろうが結構スンナリと曲がっていく。
先人達の英知の上に成り立っているこの方法、やった事がある人にとっては中々奥が深いものである。